いちばんに瞳の上に身につけるピンク色した星のかたまり

フラッシュの強い光で一度死ぬ生まれ変わりのしるしはピンク

鏡見て自然に笑う内側のクロがそのまままぶたを走る

二十歳から名乗り始めた桃尻をようやく撫でて大事にできる

ピーマンと桃を弱火でほろほろに煮込んでできる今の私


倉庫から届きたてのダウンを着て太陽の下でお茶をする

夜の闇に街灯が照り現れる近づけば去る黒いたましい

渋谷にも海はあったと思うとき鉄道の風が甘く香る

人間だけが祝いたり犬はただひだまりを探して旅をする

地下でしか詠めない歌があると知りわざと日の光を避けてゆく

街角のおばけやしきの栄光はシュラの木のみぞ知ることとなり

人間の時代は終わるぞと言って炒飯食べるテレビの芸人

黄金にひかる毛皮が眠るのは敷き詰められた柔らかな床

年の瀬の傷のひとつを打ち上げてすべてをもとに戻す祭典


黒の群れ彼らは何も知らぬまま夢の国を背にして飛び立つ

さえずりをまだかと待って傾く陽季節は遠い幻の春

目があった気がしただけだアオサギは向こうの川の魚を狙う

特別に鳴いてくれよと寒空に姿を隠すハトに呼びかける

エネルギー切れのイヤホン取って聴くヒューイヒューイと愛の囁き

ほら愛の季節はまさに始まった花の芽吹きを待てずに彼ら


唇よ、熱く君を語れの君は私、赤いルージュを塗った

はみだした心のクロの色を抜く(美容産業に感謝をして!)

今までは見ないふりした隅の方まで目が光る、あ、デカい蜘蛛いる

こっちならもっと楽しく踊れるとダンスフロアの中央に飛ぶ

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